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そう言われれば、確かにミサイルというよりロケットだ。(北朝鮮発射物体)

少し前に北朝鮮から発射された「ミサイル」だが、ある記事でこれはミサイルと言うより完全に「ロケット」だと主張してあった。普通に冷静に見ればその意見はもっともで、なぜ今まで気づかなかったのだろうか。先入観と言うものは怖いものである。

今回の北朝鮮の発射物体が、ミサイルではなくロケットである根拠は、

1)爆発物を積んだ形跡がない(自爆装置は積んでいたが)。

2)宇宙まで飛んで行って、地上に落下していない。

3)人工衛星らしきものを、軌道に投入している。

こう考えると、これをミサイルと考えるにはあまりにも無理がある。実際に今回の物体発射ではどこも被害が受けていない。むしろ数年前に韓国が沖縄上空へ向けて発射し、失敗したロケットの方が、よっぽど危なっかしい。

我々はどうしてもこの物体をロケットと認めたくないのか。日本はロケット大国と言っていいほどの技術を持っている。しかし韓国と比べると、ロケット技術では北朝鮮の方が上だ。

ロケット技術は容易にミサイル技術に転換できる。そういう意味では今回の北朝鮮ロケット打ち上げ成功は日米にとって脅威である。今回の打ち上げがロケットだからと言って油断はできない。

台湾地震、今度は日本が恩返しの番だ

先日の台湾地震での被害状況が次第に明らかになり、死者は百人を超えそうだという見通しが出てきている。日本に比べると台湾での地震はあまり聞かないが、それは日本が異常な地震大国であることと、国土面積の違いによるものである。台湾も環太平洋の地震多発地帯に位置する。

東日本大震災の際は、台湾から数百億円の寄付金が集まったという。親日国というものは本当にありがたいものである。僕のブログで何度も取り上げているように、トルコ・台湾は一、二を争う親日国である。親日国に対しては日本としても礼を尽くすべきである。今回の台湾地震では非常な被害が出ているが、多くのお金を出せる人はそれなりの金額を、少ししか出せない人は1円でも、そして出せない人は被災者への温かい気持ちを送らなければいけない。

地震に見舞われることは非常に災難である。しかしこの災難を負の出来事で終わらせずに、国家間の救済交流にきっかけにしなければいけない。地震が起こってしまったことは仕方ない。しかしこれをきっかけに国家間の絆を深めることが、負の出来事を少しでも正の方向に向けることができるであろう。

北朝鮮がミサイル発射、日米の太平洋防衛戦略の見直しが迫られる

今日7日午前9時31分頃、北朝鮮がミサイルを発射した。ミサイルは地上に落ちることなく宇宙空間に飛び去ったという。日本関係者は失敗することを願っていたのかもしれないが、もし失敗すれば失敗したで予測不能でまた怖い。宇宙空間に飛び去ったと言うが、それは意図的なものか、あるいは制御不能に陥ったためか、我々には全く判断できないが、宇宙まで飛び去ったという事実は北朝鮮の技術の一端を表し、北朝鮮技術をそう簡単に侮れない。北朝鮮は人工衛星を投入したと言うが、これは99%嘘であろうことは素人でも判断がつく。

今回のミサイル発射で国防の見直しを一番迫られるのはアメリカであろう。これまでは北朝鮮の直接的軍事的影響を受けるのは、北朝鮮に隣接する韓国、そして日本であった。しかし今回のミサイル発射は、北朝鮮がアメリカ本土に直接攻撃できる能力を持っていることを明らかにした。もうアメリカ本土は北朝鮮の射程内だ。そのため、太平洋上での軍事態勢が重要になってくる。

北朝鮮、そして中国に関して、日米の防衛体制は二段階体制なるであろう。第一列島線、つまり日本列島から沖縄・台湾・フィリピンにつながるラインの内側(西側)での体制は、日本に最も直接的に影響するもので、北朝鮮、中国からの脅威から守るために日本が最も力を入れなければいけない。

そしてもう一つは太平洋上での防衛だ。ここでの防衛体制では北朝鮮に対するものは単発的であり、メインは対中国となる。しかし太平洋の大きさに比例して、規模は世界的レベルだ。そしてその対策のメインは圧倒的にアメリカになる。アメリカの制海権・制空権は絶対死守、これに尽きるであろう。

今回の北朝鮮ミサイル実験によって日米韓は部分的に、しかしかなり大きい部分の見直しが迫られる。そしてまだ不明な部分、つまり北朝鮮の核の脅威などにも想定しなければいけない。これからの世界の防衛的均衡はどのようになるのであろうか、まだ全体像は不明だ。

シャープ買収交渉へ。台湾企業・鴻海(ホンハイ)は信頼できるか

現在、シャープが経営再建を模索している。それに関連して、台湾企業・鴻海(ホンハイ)の郭会長が買収に向けて日本へやってきた。海外企業との合併で一番懸念されるのは技術流出。もちろんそれ以外にも雇用維持など、問題はたくさんある。最近は中国企業のなりふり構わぬ拡大に懸念を抱いている人は多いが、台湾はどうであろうか。

今回の郭会長の来日で郭会長が強調していたのが「信頼」だ。郭会長は日本の経済だけでなく、日本の文化・気質などもかなり知らべ、理解しているようで、そこは中国とは違い、親日国・台湾の企業人だと感じた。もちろん言うだけなら誰でも言えると思うかもしれないが、実際は外国人が日本にきて面前で簡単に言えるものではない。やはり台湾人・台湾企業は信頼できるのか、親日国・台湾に対してできれば肯定的にとらえたいところである。

親日国と言われている国は世界に複数あるが、その中で、お隣の台湾、そして地理的には遠く離れたトルコは親日国の代表とも言える。日本を信頼してくれる国には、やはり日本側も信頼するのが礼と言うものではないかと思う。しかし日本政府は国益や影響力、そして経済関連の数字などを重視しすぎ、ここ数十年、台湾・トルコを軽く扱ってきた節がある。シビアに動かなければいけない政府・政治家の判断としては致し方ないことかもしれないが、世の中を動かしているのはもとをただせば人間である。

情のある外交、情のある国家間の付き合いもあっていいのではないかと思う。数字で動く外交には相手も数字しか見てこないが、情のある外交には情で応えてくれる。その典型が、イラン・イラク戦争時のトルコの行為だ。有名な話だが、イラン・イラク戦争時、日本政府がイラン国内にいる日本人の救出に及び腰になっていたところ、トルコ政府が戦火の中、航空機を飛ばして日本人を救出してくれた。それは明治時代に日本が、沈没するトルコ軍艦船員を救出したことに対する「情」に応えてくれたのだが、日本は情で接してくれるトルコのような国を数字で判断すべきでない。トルコは日本にとって重要な親友だ。

今回のシャープの話は台湾との企業間レベルのことであるが、台湾とも数字を超えた「情」で結ばれた関係に昇華できるか、これからの日本にとって親日国・台湾との関係は非常に重要なものになる。

清原和博氏、覚せい剤の罪は重いが、野球で輝く実績は消えあせない

最近、元プロ野球選手・清原和博氏の覚せい剤所持での逮捕が話題になっている。この罪は非常に重いが、かといって今回の犯罪によって清原氏の野球での実績が消えあせるわけではない。

この事件を受けて、甲子園歴史館で展示されていた清原氏のPL学園時代のユニホームとバットが撤去されたという。社会的影響を考えると致し方ないかとも思うが、事件を起こしたからと言って清原氏の野球での実績まで否定されるべきではなく、今回の撤去は清原氏の実績が否定されたようで個人的には残念だ。

清原氏は僕らの世代では憧れの選手だ。桑田氏とのKKコンビでPL学園の黄金期を築き、プロ野球では圧倒的な活躍にもかかわらずタイトルが取れず、無冠の帝王とも言われた。言うまでもなく、清原氏の野球での実績はとてつもなく偉大だ。

今回の事件で凋落したと言われているが、清原氏、もう一度僕らの憧れのヒーローとして社会の前に戻ってきてほしい。

伊藤忠商事が総合商社1位に。トップしか味わえないメリット

総合商社の伊藤忠商事が、2016年3月決算の純利益で王者・三菱商事を抜いて業界1位の座を射止めることになった。5年前の伊藤忠商事は業界4位。そこから住友商事・三井物産を抜き、今、三菱をも抜いてしまった。これがどういうことか、それぞれの会社の社名を見ればわかる。住友・三井・三菱、どれも旧財閥系だ。それに対して伊藤忠・丸紅などは大手だが社名からわかるように非財閥系だ。関西出身の非財閥が、巨大財閥を次々と抜き去った。

やはりトップ(社長)の手腕一つでこれほどまでに差が出るものか。伊藤忠商事は5年前、岡藤正広氏が社長になって一変した。社長の手腕一つで業界トップとなったと言っても過言ではない。三菱の社長が4月に交代するが、伊藤忠が三菱を抜いたことが原因だと言われている。

業界1位と2位は数字上では僅差でも、受けるメリットは大差ある。それはどの業界でも同じであり、1位のメリットは2位では味わえない。世の中には1位しかできないことがたくさんある。また1位であることによって得られる信頼もある。だからどの業界でも1位の企業は1位死守、2位・3位は何が何でも1位を目指す。伊藤忠に限っては5年前は4位だった。

業界順位でよく話題になるのは車業界ではないだろうか。去年まで世界シェアではトヨタとフォルックスワーゲン(VW)が僅差で首位の座を争っていた。しかしVWのディーゼル排ガス問題であっけなく決着がついた。もちろんVWの信頼の凋落は、2位になったからというものではない。そしてVWとしてはこのトヨタ1位、VWがその下という流れになるのが影響として大きいだろう。しかしVWはディーゼルでは失態を犯したものの、基盤となる力ははかり知れないものがあるので、これからどう挽回してくるか見ものである。

こちらも最近話題のアイドルグループのSMAP。以前大ヒットした曲で「世界で一つだけの花」という歌があった。その歌に影響されてか、多くの人が「オンリーワン」を大切にするようになった。歌の歌詞は「ナンバー1になれなくてもいい。もともと特別なオンリーワン」と言う歌詞だったと思う。オンリーワンはいいが、ナンバーワンを軽視する風潮ができたことは僕としては悲しい。もちろん人それぞれ生き方は違うが、「オンリーワンは前提、それでかつナンバーワンであることに価値がある」ということに、今一度気づいてほしいものである。

ベッキー・川谷氏のLINE流出事件について

最近何かとタレント・ベッキーさんと音楽家・川谷氏のスキャンダルが話題になっている。初めはベッキーさんと川谷氏の関係についての話題が多かったが、ここにきてそれよりもはるかに大きな問題が持ち上がった。二人の間のLINEのやり取りがそのままの形で流出したことだ。多くの人にとって二人の間のスキャンダルの方が興味があるのかもしれないが、社会的にはLINE流出の方が圧倒的に大きな大問題である。

二人のスキャンダルはスキャンダルに過ぎないが、LINE流出に関してはこれは明らかに犯罪である。プライバシー保護の観点でも問題だが、このLINE流出は「不正アクセス禁止法」に触れる、立派な犯罪だ。流出の経緯はまだはっきりとは明らかになっていないが、大方の目星はついており、現在警察が捜査に動いているという情報もある。

ベッキーさんの肩を持つわけではないが、明らかにおかしい風潮に関しては擁護しなければならない。LINE流出と、その内容だ。流出したLINEの内容であるが、一見不謹慎に思えるかもしれないが、世間に公表する前提で書かれたものではなく、プライバシー的に保護されるべきものであることを考慮すれば、流出したLINEの内容に関しては驚くことでもなんでもない。

ほとんどの人は人前では鼻くそをほじろうとはしない。しかしおそらく全ての人は一人の時には鼻くそをほじくっているはずだ。言わばベッキーさんのLINEの書き込みは鼻くそをほじくる行為と同じで、世間に公表されないという前提で書かれたものとしてはごく当然のことなのだ。

さらに言うと、安倍首相は海外首脳と会談を行ってニコニコと握手している。しかし本音は「あのクソジジイ」と思っているかもしれない。仮に自宅で「あのクソジジイ」と言っているとする。(もちろん安倍首相が本当に言っているという意味ではない。)しかしこんなことを自宅で言ったからと言って何の問題にもならない。しかしそれが盗聴されて公表されると国際問題になるだろう。ベッキーさんのLINEはこの「クソジジイ」発言と同じなのである。

時間とともにLINE流出問題の重要さは理解されてくるだろう。ある日突然逮捕者が出るかもしれない。問題の核心は二人のスキャンダルではなく、LINE流出の方であることに気付くだろう。

 

負けて記事になる凄さ

1月29日、レスリングの伊調馨選手が試合に負けたという記事が出た。オリンピックで負けたのではない。通常の国際大会で負けたのである。普通なら記事にも何にもなるようなことではない。この負けは伊調馨選手だから記事になったのだ。伊調選手が試合で負けるのは、なんと13年ぶりだということだ。

今回の伊調馨選手の敗戦に記事を見て、改めて負けて記事になる選手の凄さを感じた。思えば2年前、プロ野球の田中将大選手が24勝0敗というとんでもない偉業を成し遂げた。こうなってしまえば、敗戦を伝える機会もない。マー君(田中選手)は伊調馨選手の上を行っている。しかしレスリングの日本人選手にはレジェンドがいる。吉田沙保里選手だ。女子選手に対してこのような表現は失礼かもしれないが、彼女は怪物だ(試合の時はね)。もちろん普段は人間の女性だが。最近の若手では、女子スキーの高梨沙羅選手も注目を浴びている。

しかし伊調選手も、吉田選手も、高梨選手も、皆女子プレイヤーだ。一部の競技を省き、男子競技と女子競技のレベルは数段以上違うのが普通だ。体力が影響するスポーツだけでなく、将棋なども同様だ。プロ棋士は今まで多数出ているが、女子棋士のプロ棋士(奨励会4段以上)はまだ一人も出ていない。そのため女子棋士には別枠で女流プロ棋士という女子だけのプロ組織がある。しかし現在、男子と同じ世界(奨励会)でプロになろうとしている女子棋士がいる。里見香奈棋士だ。彼女は奨励会3段。男子のプロ世界である奨励会4段まであと一息だ。彼女は現在23歳。奨励会には年齢制限があり、時間との勝負でもある。

ほとんどの競技に関して、男子と女子は別物だ。しかし里見香奈棋士のように、男子に混ざって堂々と渡り合っている選手がいる。女子選手が男子トッププロを撃破する。そのようなことが起こるのかどうか、これからが楽しみである。

甘利明・経済再生担当相の辞任に思う。

1月28日、違法献金疑惑が疑われている甘利明・経済再生担当相が自ら辞任を表明した。甘利氏は経済関係担当の閣僚として、アベノミクス、そしてTPPの推進を任された重要閣僚であった。安倍首相が「支持率が10%下がってもとどまってほしい」と言うほど、安倍内閣の重要人物で、安倍首相からの信頼も厚かった。

この甘利氏の違法献金疑惑、現時点では不明な所が多く、本人が関わっていたかどうかも定かではない。だから現時点では推測で書かざる負えなく、事実関係を書いたところでそれが合っているか間違っているか判断できない。

とは言えメディアとしては、違法献金疑惑があり、かつ甘利氏がそれを認識していたという論調が多く、またその方が世論としては盛り上がる。しかし真に大事なのはメディア・世論が盛り上がるかどうかではなく、疑惑の正確な真偽である。甘利氏の全く知らないところで違法献金が処理されていたという可能性も否定できない。

これから甘利氏に対して野党のきつい尋問が始まるであろう。野党は疑惑があったという前提で尋問する。それは野党として当然のことである。その尋問をすることに対して否定しようとは思わないが、一方野党にも国政に参加している役割から、国益が大きく損なわれるような動きは止めてほしい。以前の「言うだけ政権」だった民主党のような無責任政治だけはやめてほしい。

甘利氏の後任には石原伸晃・元自民党幹事長が就任することとなった。石原氏にはこの騒動で日本経済が停滞するようなことは避けるべくうまく立ち回って、経済再生に尽力してもらいたい。一国民として期待する。

プロに弱者はいらない

最近、何かと「プロ」に関することを書いている。昨日26日、「プロ」テニスの錦織選手と世界ランク一位のジョコビッチの試合があり、錦織選手はストレート負けした。昨日の錦織選手の試合前には、僕も応援のメッセージを込めて錦織選手に対するブログを書いたのだが、非常に残念だ。確かに残念だが、今回の試合で強者が弱者を食っていく、弱肉強食の醍醐味を見たようで、プロスポーツの世界の厳しさを感じた。

これからも錦織選手に応援していきたいが、その一方、僕としてタイトルにあるように「プロに弱者はいらない」という思いがある。

最近何かと弱者を助けるにはどうすればいいかということが問題になるが、別にそういうことを否定しようとするわけではない。社会の弱者を助ける事は大事だし、セーフィティネットを設けることは基本的人権を尊重するうえで必要だ。

しかし「プロ」の世界では話が別だ。何もスポーツに限ったことではない。全てのプロの世界では弱肉強食が大原則である。たまにプロでも弱者を助けるみたいなことを言う人もいるが、プロの世界でそのようなことを配慮すれば、その分野でプロの魅力は半減する。プロという世界では弱いものは消えていく運命なのである。

以前「ハルウララ」という競走馬が絶大な人気を集めた。勝って人気が出たのではなく、100連敗以上という負けっぷりにハルウララという陽気な名前がマッチして一般受けしたのだと思う。僕は、まぁそんなこともあるのだなというくらいにしか思わないが、ハルウララはプロという範疇の外にあるものだと思う。と言っても、馬にプロという概念が存在するかどうかも分からないが、競走馬は全て「プロ馬」と僕は思っている。

プロの世界を盛り上げるに必要なのは、弱くても応援することではなく、強者を応援することである。強者を応援することが、その世界をよりたくましく魅力的な世界にする。こんなことを言う僕は、90年代の阪神タイガース暗黒時代に阪神タイガースを懲りずに応援し続けていたので、偉そうなことは言えないが。

21世紀になって15年、今世紀中にイチローのようなナンバー1にたどり着く日本人はどれだけ出るだろうか。今日は負けたけれど、錦織選手のナンバー1への道のりをまた応援しよう。