社会・時事ネタ」カテゴリーアーカイブ

労働者派遣法の是非について

労働者派遣法が改正された。派遣社員の期限を3年とし、3年ごとに契約しなおすとする案だ。予想されたことだが、派遣社員を中心に一般世論の反対が根強い。

もちろんこの法案には根強い問題もあるが、その一方日本の労働スタイルに対しても考える余地があるのではないかと思う。

なぜ労働者派遣が問題になるのか?それは首を切られること以上に再就職先を容易に見つけることができないことにあると僕は思う。この二つのことは同じ問題の二つの側面だと考える。現在、社員(特に正社員)の首を切ることは容易でない。そのことが新しい社員を採用することを躊躇させる。一言で言えば社会の新陳代謝がうまく機能していないのである。

世論にしても報道にしてもだいたい労働者側の意見しか代弁していないように思える。このことが自分たちの首を絞めている可能性もある。労働者を容易に解雇できることによって、新しい戦力を容易に採用することができる。

今の労働環境の状態は、特にベンチャー企業に厳しいのではないかと思う。ベンチャーに余分に人材登用に費用をかける余裕はない。そして容易に解雇できないため人材を採用することができないのである。

現在の保守的な労働市場に新しい血を入れて、新陳代謝を盛んにもたらすことも必要ではないか、そのような議論もあっていいと僕は思う。

防衛省での「背広組優位」撤廃法案可決

防衛省内での制服組に対する背広組の優位性を廃止する法案が国会で可決した。防衛相には「制服組」と「背広組」がおり、制服組とは主に防衛大学を卒業し自衛隊幹部として昇格してきた人を言う。それに対して制服組は、国家公務員第一種試験を突破して入省したいわゆる「キャリア官僚」のことである。

防衛相では背広組は制服組より上に位置し、制服組の方が大きな権力を握っている。このことにより防衛相内では制服組と背広組が対峙し合うこともあり、背広組の優位性の問題は懸案事項であった。

この背広組の優位性の一番の問題は、現場を知っている制服組よりビルの中で仕事をしている背広組の方が権力を持っていることである。制服組が現場に即した提案を行っても背広組に消されることがあるだろう。

今回、背広組と制服組の地位が同等になったことにより、現場に関する作戦遂行は制服組、自衛隊の非軍事面での補佐・防衛政策に関する仕事は背広組というように、うまくそれぞれの担当に専念できるだろう。もちろんそんなにきれいに仕事が分かれていくわけではなく、両者の連携をうまく取り合っていくこと大事である。それらのことは、制服組でも背広組でもない政治家である防衛大臣の手腕の見せ所である。

今回の背広組優位性の廃止法案の可決により、防衛政策及び自衛戦略の円滑な遂行が進むことを願う。

新幹線のブランド戦略

今、日本の新幹線が世界へ羽ばたこうとしている。しかしライバルは少なくない。日本の次に老舗のフランスTGV、ドイツのICE、そして日本の技術を基に作られた中国新幹線。コストや速さだけを単純に考えると、日本より他国の方がアドバンテージがある。しかし日本の新幹線の一番の強みは「ブランド」だ。ブランドは五年十年ではできない。新幹線のブランドは速さは言うまでもないが、大きな事故が起きていないこと、そして正確なダイヤなどのシステム面では他を圧倒している。そして地震国日本での地震対策は、地震が起きる国への輸出に大きな力になるであろう。

ところで僕も知らなかったのだが、日本の新幹線の一両の定員は80名である。それに対してフランスTGVは40名、ドイツのICEは50名だそうだ。これには理由があって、線路の幅が新幹線の方が足幅一個半ほど広いらしい。これが定員の拡大、そして安定した走行へ貢献しているみたいだ。

今、高速鉄道の輸出先で一番注目を浴びているのがアメリカだ。アメリカと言っても広いが、カリフォルニアのサンフランシスコからロサンゼルスまでの距離は東京大阪間の距離とほぼ同じだ。したがって東海道新幹線がモデルケースとしてシミュレーションしやすい。そしてもう一つ、カリフォルニアは大地震が起きる可能性が高いところでもある。こうなればもうJR東海あたりが猛烈にプッシュすることは予想されることであろう。

世界で初めて高速鉄道の開発に成功した日本、この実績は限りなく大きい。このブランドを前面に出してアピールしなければいけないが、日本はロビー活動に弱いことは広く認知されている。ロビー活動は政治家・財界人の力の見せ所である。もう良い物を作れば勝手に売れるという時代ではない。日本のロビー活動は三流であった。最近安倍首相のトップセールスなどでようやく二流になれたのかもしれない。良い品物を作らなければいけないのは言うまでもないが、その良さを相手に十分に伝え、交渉できる人材を養成し、もっと輩出しなければいけない。

MRJがようやく動き出した!

三菱航空機の飛行機、三菱リージョナルジェット(MRJ)がようやく動き出した。とは言ってもまだ試験の初段階。三菱航空機のある名古屋空港の滑走路で自らのエンジンを使って滑走路を動くというものだ。その速度は時速10キロ。まだまだ様子見と言ったところだろう。最終的には離陸直前の時速200キロまで上げるそうだ。しかしそれでもまだ空は飛ばない。地上での動作試験から初飛行試験への移り変わり時が一番のポイントになるだろう。

ホンダのビジネスジェットは一足先に大空を飛び回っているが、早くMRJが空を飛行する姿を見たいものだ。成功すれば念願の国産旅客ジェット機の誕生である。

飛行機産業は新規参入障壁が非常に高く、一度参入に成功すると市場をある程度独占できると言われている。今回のホンダと三菱は、市場としてはホンダが7人乗りのビジネスジェット、三菱が約100人乗りの旅客機と綺麗に棲み分けができている。これから先、この二社が世界の空を席巻するする日が来るのを楽しみにしたい。

やっと動作試験にたどり着いた、これからのMRJの一般飛行までの道のりには注目していきたい。

中国の国内体制の変革

中国で船舶転覆事故が発生して一週間。中国の情報統制などやはり事故の情報をコントロールしようとする姿勢は今でも健在だが、しかし以前の完全な情報統制、そして情報の偽装を当たり前のようにする方針からは一つだけ変わったかなと思うことがある。それは事故の死者数だ。乗員乗客456人中432に人の死亡者が出たと発表された。この数字からみて偽装された数字である可能性は極めて低い。中国当局にとってこの数字はかなり悩ましい数字だ。この大惨事に対する不満の爆発が当局に向けられることを当局は一番恐れている。

もちろん遺族不在の処理など不満の爆発する要素はないわけではないが、数年前の中国新幹線の衝突事故の時と比べれば何か変わったかなという感がある。中国新幹線事故の時は死者数はおろか、事故車両を地中に埋めてもみ消すというとんだ行為に出たが、今回はその時に比べれが情報のスピードが速く、事故船体の扱いも無茶なことはやっていない。

習近平体制になって指導部関係で一番力を入れているのが汚職体質の変革である。以前の中国共産党と言えば権力者は何でもあり、汚職など日常茶飯事だったはずだ。それを変革しようとする習主席は非常に評価できる。

一方、南シナ海での埋め立て・軍事要塞化などの軍拡主義には非難すべき点はまだまだあるが、中国国内問題に対する方向性に関してはまともな国になりつつあると感じられる。

パソコンからの情報漏えい

最近何かと情報漏えいが問題になる。以前のベネッセから最近の年金情報漏えいまで、頻繁に情報漏えい問題のニュースが流れている。企業の情報漏えいは企業の存続にもかかわる問題で、ベネッセも経営に非常に大きな打撃を受けた。年金情報漏えい問題に至ってはわれわれ国民の誰が被害を受けているかも明らかではなく、不気味で国の信用問題にも関わってくる。

この様なこともあり、国の、そして国民・企業の情報に対する意識は高まっているが、ひとつ情報ダダ漏れで社会で問題になっていないものがある。電話帳だ。電話帳は数百万件、あるいはそれ以上の情報の塊であり、情報漏えい問題がここまで問題になる割には電話帳が全然問題にならないのが僕は不思議でならない。

実際、振り込め詐欺などの詐欺事件で標的を探す場合にはほとんど電話帳が使われているそうだ。最近は携帯電話やスマホも非常に普及しており、このような悪用を考えると、もう電話帳の役割は終えたのではないかと思う。電話帳はご丁寧に全国各家庭に配布される。全く個人情報のまき散らしとしか言いようがない。

そして最近問題になっているのがパソコンからの情報漏えいだ。パソコン上の情報やファイルはクリック一つで消去できると思っている人が多いらしい。しかしそれは全く違う。デスクトップ上で消去してもハードディスクドライブ(HDD)内には情報は全て残っていると言ってもいい。最近は数千円出せば情報を全て復元できる機械が手に入るそうだ。パソコンを初期化しても以前の情報は残っているらしい。企業では業者に情報消去を依頼するところも多いが、その業者の情報管理意識が低ければ危険極まりない。

情報を完全に消去する方法が一つある。HDDを物理的に壊すということだ。つまりHDDを半分に折ってぶっ壊してしまう。これが一番原始的で一番確実な消去方法なのである。しかしHDDは非常に頑丈で簡単には壊せない。そこで最近はHDDを壊す専用の機械が20万円くらいで売っているらしい。個人で買うには高いが、企業が使う分には十分価値はあるだろう。

情報機器という最先端テクノロジーが最後に行く末が物理的に壊すことだというのは、仮想の世界から現実の世界に戻されたような気がして、現在のIT万能社会から目を覚ましてくれるような気がする。

選挙権年齢引き下げ議論について

いま選挙権を20歳から18歳に引き下げようとする語論が行われている。この選挙権を2歳引き下げることによって新たに240万人の有権者が生まれることになる。

初めに僕の意見だが、僕自身は選挙権引き下げに大賛成である。現状として多くの政治家は若者よりも老人の顔色をうかがい、老人優遇の政策を打ち出し続けている。ニュースでも社会システムの問題について、若者に関するニュースより老人問題に関するニュースの方が圧倒的に多い。老人優遇の一方で若者は犠牲になっている。

政治の老人重視、若者軽視の理由は非常に単純で、単に老人の方が人口・投票率ともに高い(多い)ためだ。しかしこの2歳の選挙権引き下げによる240万の票の影響は非常に大きい。政治家も無視できないはずだ。そして若者重視の政治家も必ず増えるはずだ。しかしそのためにはこれらの若者が投票所に足を運び、若者の投票率を引き上げることが絶対的に必要だ。そうでないとこの効果は半減する。

また、選挙権引き下げにより、小・中・高校生の選挙に対する意識も高くなるはずだ。特に高校生は3年生が選挙権を持つことになる。これら青少年の選挙意識の向上が投票率の向上にもつながる。

政治家が若者優遇の政策を打ち出すことは、現在日本の一番の大問題である少子高齢化の対策にも大きく影響するはずだ。現在の少子高齢化の流れは小手先の政策操作では変わらない。政治家、そして日本国民の意識から変えていくことが必要だ。2歳の選挙権引き下げがそのきっかけとなりえると僕は考えている。政治家にはぜひとも前向きに考えてもらいたいものである。

就職活動のフィルター問題

今に始まったことではないが、就活生採用のフィルターがしばしば問題になる。もちろん一番大きなものは学歴フィルターだが、それ以外にも性別フィルター、出身地フィルターなどがあるらしい。

性別や出身地などはもちろん本人にはどうにもならないことなので、それをフィルターにするのは問題があるが、会社・業種などによっては特定の性別を欲している場合もあるので一概にこれを非難するのはどうかと思う。しかし合理性のないフィルターは確かに問題だ。

一番問題になる学歴フィルターだが、学歴に関しては努力で何とかなるものだと学歴フィルターに肯定的な意見がある。これには一理あるが、本来は学歴ではなく学生の才能・人間性を見て判断すべきである。とは言ってもエントリーシートや面接だけでこのようなことを判断するのは難しい、というより不可能に近い。最近はエントリーシート・面接についての訓練をするようなコンサルタントみたいな存在が大きく取り上げられ、就活生も表面重視で全力をつぎ込んでくる。

ならばあとは学歴で判断するしかない。学歴が絶対だとは言わないが、学歴が本人の才能を表している可能性は非常に高く、レベルの高い学校に入ろうという努力の方が、エントリーシート・面接で頑張ろうという努力よりも圧倒的に価値があるのは誰もが認めるところであろう。

とにもかくにも、フィルターがどうのこうの、面接がどうのこうのという前に、学校での勉強・研究に力を入れて打ち込んでほしいものである。それができない者にフィルターが問題だとかいう資格はない。

軍事技術の産業応用

今日もNHKでやっていた番組をヒントにお題を作らしていただいた。番組とは、戦後の日本の産業成長の足跡に関するものである。

周知の事実であるが、軍事技術は最先端の工業技術が使われている。現在広く使われている技術ももとをただせば軍事技術から派生したものが多い。軍事技術は未来の産業技術の宝庫なのである。

戦後、日本は軽工業でいくか、重工業でいくか、選択を迫られた。そこで日本、具体的には通商産業省が軽工業ではなく重工業、そしてその関連工業を重点化指定をした。その理由の一つになったのは、戦時中に養成された軍事関連の技術を開発する高度な技術者の存在だ。そのような技術者が戦後あふれていたそうだ。そのような軍事技術者を戦後産業技術者として活躍してもらおうと考えたのだ。

戦時中、当時の東京帝国大学(今の東大)に第二工学部というものが存在したそうだ。軍事技術を専門に研究する機関である。実は戦後日本の産業界で活躍したトップにこの第二工学部出身の技術者が多くいるらしい。例えば大企業の社長などに第二工学部出身の人が多い。

今の日本にもかなり大きな軍事産業が存在する。例を挙げれば三菱重工などが戦闘機、誘導ミサイルなどの技術で世界最先端を行く。日本の産業技術が高いレベルを維持できているのもこのような軍事産業が存在しているからかもしれない。

軍事産業は上手く民間産業に応用すればこれほど強い力はない。軍事機密との兼ね合いが難しいところだが、この軍事技術民間産業化に積極的に取り組み、民間技術の大幅向上に期待するところである。

戦後経済70年

昨日(31日)の夜、NHKで戦後70年の経済の歩みを特集していた。特にバブル時代の経済状態に重点が置かれていたのだが、承知の通り数年前のアメリカのリーマンショックの時と類似性が見られる。数年前の不況の象徴が証券銀行リーマンブラザーズであることは言うまでもないが、日本のバブル崩壊の象徴が山一證券であることもみんなの知るところだ。

とにかく両者に共通する点を一言で表すならば、金融市場が実体経済からかけ離れすぎていたということであろう。そして右肩上がりが永久に続くのではないかという幻想。

もちろんアメリカにしても日本にしても、バブル状態の時にバブルがはじけるなどということは誰も考えない。多少予測できたのは一部の日銀幹部くらいではないだろうか。

いまバブルの予感がするのが中国だ。確かに現在の中国経済は実態もかなり成長しているとは思う。しかしその一方で投資や都市開発において実態以上の取引がされているのも事実である。中国のウォール街と謳われて開発された超高層ビルの立ち並ぶ通称金融街は事実上の廃墟である。

そして現在の日本も例外ではないと思う。過去のバブルはバカだったと言いつつも、現在の金融好景気がまた永遠に続くと思っている節がある。いま日本は投資ブームである。NISAなど、手軽に投資を始められる環境が整っている。個人的な感じだが、「投資をする人は賢い、投資をしない人はバカだ」という風潮があるように感じられる。しかし投資を一切しないというのも一つの選択でもある。

浮かれて投資をマネーゲームみたいな感覚で(マネーゲームも立派な投資だと思うが)ブームに乗るように手を付けるのはいかがなものかと思う。そもそも投資は経済に対する支援なのである。そのような視点が全く欠けているのは非常に大きな問題である。