投稿者「木原 康明」のアーカイブ

リニアの最高時速更新

もう数日前になると思うが、リニアが最高時速603km/時の世界新記録を樹立した。ここ十年以上500キロ台を維持していたが、なぜこれまで速度の向上が見られなかったか不思議に思う人もいるだろう。

僕がまだ子供の頃、したがって30年近く前からリニアモーターカーの実験はすでに始まっており、赤いリニアの車体は子供の憧れの的だった。その頃はあと数年で実用化されるものだと思い込んでいた。しかしそれから30年経ってやっと建設計画の実行が決まった。なぜこんなに時間がかかったのか不思議であるが、念には念を入れて安全性に取り組む姿勢と、騒音対策などがネックとなっていたのだろう。

ところで現在世界で一か所、リニアによる高速運行がなされているところがある。上海だ。上海の市街地から空港までの短い距離だが、時速400キロメートルの速さで市街から空港まで約7分間で結んでいる。技術的には日本と中国ではかなり違う方式でされているものと思われるが、なにはともあれ世界で初めてリニアの高速運転実用化に成功したことには目を見張るものがる。

さて日本のリニア計画だが、工事前から難問山積みである。一番懸念されているのがトンネル工事だ。トンネルの長さに加え、アルプスの下1000メートルを貫く工事に苦戦が予想されている。安全第一の日本の高速鉄道、工事も安全第一で一人の死者も出さなかったと言われる工事にしてほしいものである。

世界遺産登録勧告

「明治日本の産業革命遺産」というテーマに関する遺産について、世界遺産登録勧告が行われた。具体的に言うと、明治維新からその後数十年にかけての日本の産業革命に重要な役割を果たした遺産だ。有名どころでは、官営八幡製鉄所などがあるが、明治維新の原動力となり、明治国家成立に大きな役割を果たした「松下村塾」も入っている。

また、三菱重工業長崎造船所の数施設も含まれており、これも明治産業に大きな役割を果たした三菱創業者、岩崎弥太郎の精神も重要視されている表れであろう。

毎度のことながら、韓国がこの世界遺産登録勧告を非難しているが、そのことについてこれ以上書く価値はない。

今回の世界遺産候補を見ると、九州から山口(特に長州の萩)に集中していることが目につく。やはり明治国家躍進の原動力は薩摩から長州山口にかけてがその中心であったということであろう。それから最近話題の軍艦島もリストの中に入っている。

戦後の、made in japan という用語に代表される日本の高品質製品だが、明治時代の日本製はまだ「安かろう悪かろう」というものが多かったらしい。しかし工業製品をはじめ、着々と品質の向上を努め、第二次大戦という断層があったもののその精神は受け継がれ今の経済大国日本が存在する。

今回の明治の産業革命遺産は現代の経済大国日本の原点と言えるのかもしれない。

MRJ社長交代

4月の終わり、三菱航空機(三菱リージョナルジェット、MRJ)の社長が交代した。ここ数年、MRJの初飛行・納期が幾度も遅れ、親会社の三菱重工業がしびれを切らしたものと思われる。MRJは世界に打って出る宿命を持っている。そこで新社長に就任したのが、主に海外進出を担当した三菱重工役員だ。

数年前まで、MRJの未来は非常に明るいものだった。しかし度重なるスケジュールの延期により、海外他社の開発が追いつき、MRJのアドバンテージがなくなってきており、現在は危機的状態にある。しかし良い見方をすれば、それだけ性能と安全性に念には念を入れているともいえるので、納入した後の評価次第では挽回できるかもしれない。

航空機事業では、今三菱だけではなくホンダも注目を浴びている。MRJが100席ほどの中型機に絞っているのに対し、ホンダジェットは7人程度のビジネスジェットである。ホンダジェットはエンジンを両翼の上に配置し、流体力学的に非常にバランスのとれた構成をとることに成功し、見かけの美しさとともに非常に高い評価を受けている。エンジンを両翼の上に置く(普通は下に置いている)という常識破り的な発想も、常に未来を開拓していくホンダマインドが発揮されている。

MRJとホンダジェットは今対照的な立場に立っているが、10年後には両社順調に飛行し、安定飛行を続けていることを願うばかりである。

第五の戦場

以前、戦場と言えば、陸・海・空の三つに分けられていた。それに第四の戦場として宇宙が加わり、今最も注目を浴びているのが第五の戦場「サイバー空間」だ。

サイバー空間とはわかりやすく言えば「ネット上の空間」。しかしネットと侮るなかれ、ネット上のサイバー攻撃一つで核ミサイルの発射だってコントロールできるのだ。すなわち現在の世界の人間の命はサイバー上につるされていると言っても過言ではない。そのサイバー空間上で攻防を繰り広げているのがハッカーだ。

ハッカーと言えば日本では悪い奴らというイメージがあるが、そのような認識は短絡的だ。ハッカーには大きく二つに分けられる。ホワイトハッカーとブラックハッカーだ。悪い奴らというイメージのあるのはブラックハッカーのことだ。ブラックハッカーは他人、あるいは他国の情報システムに潜入し、攻撃を仕掛ける。それに対してホワイトハッカーはブラックハッカーからの攻撃を防ぎ、守ることに日夜費やしている。ホワイトハッカーなしでは現在のネットの安全性は保障されないのだ。

先ほど述べたように日本ではハッカーに対して悪いイメージが先行したため、ホワイトハッカーの養成に大きく後れをとった。今日本ではホワイトハッカーの養成が緊急課題になっている。

日本国土が陸・海・空自衛隊によって守られているのに対し、サイバー空間はホワイトハッカーによって守られているのだ。ホワイトハッカーが守っているのは主に企業・省庁・国防関係のサイバー空間だが、一般市民が安心してネットを使えるようにするためにもホワイトハッカーには頑張ってほしいものである。

iPS再生医療は着々と進む

iPS細胞が山中伸弥教授に発見されてから8年になろうかとする。以前は基礎研究が主流だったiPS研究も、今では着々と臨床応用研究に入ってきている。理化学研究所の高橋政代博士が眼の網膜のiPS細胞からの移植に成功したことは記憶に新しい。最近ではiPS細胞研究所の高橋淳教授が進めているパーキンソン病の臨床研究が注目を浴びている。この二人は実は夫婦でもある。

iPS細胞が発見された当時、その基礎科学的重要性は瞬時に世界に伝わったが、数年でここまで臨床に応用されるとは思わなかった。生命科学の門外漢の僕にとっては、iPS細胞の科学は非常に魅力的に映ったが、医学的展望に関してはほとんどと言っていいほど理解できなかった。こうして現実に臨床が行われるにつれ、重要性が伝わってくる。

この様に全く新しい基礎研究がこんなにも早く一般に応用される例も非常に珍しい。改めて山中教授の凄さに驚かされる。世界を見渡しても、基礎から応用まで幅広く研究し、しかもどれをとっても最重要な研究ばかりだという例は、今では世界を見渡しても山中教授くらいではないかと思う。

山中教授、そしてそのグループ、それらの日本の組織のさらなる躍進を願わずにはいられない。

安倍首相の米両院議会での演説について

日本時間30日午前零時、安倍首相がアメリカ両院議会で演説した。日本の首相としては初のことだ。その演説の全日本語訳を日経新聞でじっくり読んでみた。

内容は過去の大戦に言及する一方、非常に未来志向な内容であった。特に日米同盟に関しては強固にしていくことを強調し、「希望の同盟」と名付けたのが印象的だった。これからの世界平和を日本とアメリカが導いていこうというメッセージにも聞こえた。

もちろんこの演説内容に対して反対する人もいる。中国・韓国系の人とそれに呼応するアメリカ人だ。彼らにとっては内容など何でもよかったのだろう。何を言っても拒絶したであろう。そのような人たちの顔色をうかがっても仕方がない。

安倍首相は安全保障の面で、アメリカと強力に連携していくことを誓い、それに向けての法案成立を約束した。いわゆる国際公約というものだ。この自衛隊と米軍と協力関係についてもかなり重点が置かれていた。

今回の演説は、日米の過去の歴史、現在の国際政治、未来の方向性についてかなりわかりやすく述べられている。この演説で述べられたような「理想の未来」がやってくることを、僕も切に望む。

安倍首相のアメリカ訪問について

現在、安倍首相がアメリカを訪問している。今回の訪問は国賓待遇で、国賓には特別な歓迎行事がいくつかある。以前のオバマの訪日時には安倍・オバマ間の関係が冷えた感じを与えたが、今回の安倍首相の訪米ではオバマが個人的に予定のなかったリンカーン記念館を案内するなど、親密ぶりがうかがえた。

安倍首相というとアベノミクスで経済関係のイメージが強いが、僕個人的には対外関係の対応の上手さを非常に感じている。日本のメディアは日中、日韓関係ばかり取り上げるので日本の対外関係がぎくしゃくしているように感じるが、逆に言えばぎくしゃくしているのは中国・韓国の二国に対してだけと言っても言い過ぎではない。それ以外の国とは非常に良好な関係を保っている。

中国・韓国に対しても安倍首相の粘り強い外交戦略により、必要以上な悪化は抑えられている。僕ならばかなり感情的になってしまうようなところでも、安倍氏は感情に左右されずに冷静に対処されているところは素晴らしいと思う。

安倍氏の対外関係の上手さはホワイトハウスでのレセプションでも発揮されたようだ。安倍首相はこのレセプション会食で何度もジョークを飛ばし、アメリカ側の関係者を何度も笑わしたそうだ。アメリカはジョークで意思疎通する国だ。そのアメリカでジョークを飛ばして相手の心をつかむのは安倍氏の外交手腕の上手さの一つでもあると思う。

この訪米での大イベントがもう一つ残っている。上下議員合同議会での演説である(このブログ執筆時ではまだ行われていない)。この両院合同議会での日本人の演説は安倍首相が初めてである。この演説はアメリカだけではなく、その他の国の人も注目する重要な演説である。安倍氏はこの演説でアメリカの心、世界の心をつかめるのか、非常に注目すべきところである。

まだ訪米日程は続くが、帰国した時にどのような表情で帰ってくるのか、ぜひ余裕を持った気持ちで笑って帰ってきてほしいものである。

たけしの8.6秒ラッスンゴレライ酷評について

ビートたけしの8.6秒バズーカーに対する酷評が話題になっている。たけしにはたけしの深い持論があってのことだと思うが、お笑いを評価するのはお笑い専門家ではなくて一般素人市民だ。重鎮の評価も一理あるが、一般にうけてなんぼの世界である。

たけしには悪いが最近のたけしのお笑いよりも、ラッスンゴレライの方が僕は圧倒的に面白いと思う。確かに現在の重鎮としてのたけしの存在は今までの面白いお笑いの積み重ねによってできたものである。しかし今のたけしの芸は、面白いというより大物がやっているから笑っているという感じではないのか。

確かにたけしは凄い人である。映画など多彩な方面で才能を発揮している。司会での突っ込みも絶妙である。しかしお笑いに関しては、昔のたけちゃんマンよりラッスンゴレライの方が圧倒的に面白い。一発屋といわれるかもしれないが。

最近、多くの日本人がたけしのお笑いに対して冷静に見れてないのではないかと思う。たけしがやっているというだけで、本当に面白いことかどうかということが判断できていないのである。昔はツービートで漫才をやっていたらしいが、今一度その面白い漫才を見せてもらいたいものである。

韓国・朴の迷走が続く

今、韓国政界が迷走状態である。その迷走は一年前のセウォル号沈没事故から始まった。朴のセウォル号対処で不手際が連発し、それに複数の側近の金銭問題が次々と噴出し、朴の任命責任が問われ、この一年支持率は下がる一方である。先日も中国を中心としたアジア関係の大きな動きがある中、その時朴は地球の裏側の南米に外遊していた。そして帰国した途端、胃痙攣という聞きなれない症状で数日間絶対安静だそうだ。

国家首脳の健康管理は最重要事項だ。第一次安倍内閣が安倍氏の体調不良で退陣することになったことは記憶に新しい。首脳の体調不良は国民から責められるべきことなのである。

しかし朴の周囲でこれだけの不祥事がありながら、朴自身の進退につながらないのは不思議だ。大統領という肩書はそれだけ大きな権力を持っているということだろうか。他人事ながら、大統領を退任した後に不祥事が噴出しないか心配である。

今、日中関係が改善の兆しを見せ、韓国は孤立しないかと焦っている。そして韓国国内経済は悪化の一途をたどっている。いまや朴の頼みの綱は反日しかないように思える。

朴のすることはだいたいパターンが読まれてきた。時期尚早ながら、次期大統領のことが気になる。反日キャンペーンは変わらないだろうが、経済問題、安全保障問題で日本、そしてアメリカとどのように連携をとるのか、気になるところである。

日本の建築文化への疑問

今日本では、住居を建てても30年から50年くらい経つと取り壊して立て直すことが普通になっている。家は古くなると新しく建て直すものだという認識が広まっているのだ。それに沿うように、建築会社も数十年で建て替えることを前提に新築住居を建設している。しかしこのような異常な取り壊し文化は日本だけみたいだ。

もちろんそれには日本特有の事情もある。日本は世界一の地震大国だ。古くなって耐久性の低くなった建物は耐震基準に合わず、新しく建て直すことになる。しかしその一方、千年以上前の文化財と呼ばれるような建築物が幾度もの大地震を乗り越え今も現存している。五重塔は地震の揺れを吸収するように揺れる構造になっている。今の言葉で言うと免震構造とでも言うべきか。昔の人の知恵に驚かされるものである。

最近、東京のホテルオークラが建て替えられることになった。ホテルオークラは名建築物とも言われ、取り壊し反対の声も大きい。数か月前にオバマ大統領が来日した際に宿泊したのもホテルオークラだった。

今、人々の意識も使い捨てからリサイクル、あるいは良い物を長くというふうに変わってきている。その風は建築にも当たらないだろうか。もちろん長く残せるような建築物を作ろうとするとそれなりに費用もかかる。しかし「良い物を長く」という思想は必ず日本国民の中に受け入れられるはずだ。そして高度な文化を発展させるためにはそのような思想は絶対条件として必要だと思う。