軍事技術の産業応用

今日もNHKでやっていた番組をヒントにお題を作らしていただいた。番組とは、戦後の日本の産業成長の足跡に関するものである。

周知の事実であるが、軍事技術は最先端の工業技術が使われている。現在広く使われている技術ももとをただせば軍事技術から派生したものが多い。軍事技術は未来の産業技術の宝庫なのである。

戦後、日本は軽工業でいくか、重工業でいくか、選択を迫られた。そこで日本、具体的には通商産業省が軽工業ではなく重工業、そしてその関連工業を重点化指定をした。その理由の一つになったのは、戦時中に養成された軍事関連の技術を開発する高度な技術者の存在だ。そのような技術者が戦後あふれていたそうだ。そのような軍事技術者を戦後産業技術者として活躍してもらおうと考えたのだ。

戦時中、当時の東京帝国大学(今の東大)に第二工学部というものが存在したそうだ。軍事技術を専門に研究する機関である。実は戦後日本の産業界で活躍したトップにこの第二工学部出身の技術者が多くいるらしい。例えば大企業の社長などに第二工学部出身の人が多い。

今の日本にもかなり大きな軍事産業が存在する。例を挙げれば三菱重工などが戦闘機、誘導ミサイルなどの技術で世界最先端を行く。日本の産業技術が高いレベルを維持できているのもこのような軍事産業が存在しているからかもしれない。

軍事産業は上手く民間産業に応用すればこれほど強い力はない。軍事機密との兼ね合いが難しいところだが、この軍事技術民間産業化に積極的に取り組み、民間技術の大幅向上に期待するところである。

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