小保方氏ホームページ立ち上げ。そもそも科学とはどうあるべきか

4月の初め、STAP細胞の小保方晴子氏が「STAP HOPE PAGE」というタイトルのホームページを立ち上げた。「”HOPE” PAGE」と名付けたように、小保方氏にとってはわずかな希望にでもつなげるサイトなのであろう。

この「STAP HOPE PAGE 」は、世界中の研究者に対して小保方氏のSTAP細胞研究の正当性を示すのが目的で、もちろん全文英文で書かれている。内容の重点は、STAP細胞製作の手順、すなわちレシピを公開するもので、専門的な内容まで(おそらく厳密に)書かれている。

これを見て専門外の僕がどうこうと批評できるものではないが、もしかしたらというささやかな期待も少しある。

ところでそもそも科学の世界で成果をあげるとはどういうことか?ほぼどの分野でも「こうだ!」と主張しても何の成果にもならない。数学なら厳密な証明が必要だし、生物学なら実験で証明されなければならない。

例外として、数学では「予想」というものが存在し、それを証明して初めて「定理」になるのだが、しばしば証明した学者よりも予想した学者の方が圧倒的に有名であったりする。

フェルマー予想(フェルマーの大定理とも呼ばれる)はフェルマーが予想してから360年後の1995年にワイルズによって証明され、「ワイルズの定理」となったが、今でも「フェルマーの大定理」という名称の方が主流だ。ペレルマンの証明した「ポアンカレ予想」もそうであろう。

この様に理論的証明、あるいは実験証明の伴わないものは、基本的に科学とは言わない。(フェルマー予想のような一部の例外を除いては。)小保方氏が今回ホームページ上で厳密な実験レシピを示したことは、科学者としての責任を最低限果たしたものといえるだろう。

小保方氏ホームページ立ち上げ。そもそも科学とはどうあるべきか」への2件のフィードバック

匿名 へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA