高級ブランドとは。フェラーリがNY株式取引所上場

10月21日、イタリア高級スポーツ車メーカー、フェラーリが、ニューヨーク株式取引所に上場した。そこでフェラーリの経営陣は投資家に対して、「フェラーリとは車メーカーというより、プラダやエルメスのような高級ブランドだ」と発言したそうだ。確かにフェラーリは高級ブランド車メーカーである。これに異論がある人はいないだろう。そしてフェラーリはこの高級ブランド路線で大きな成果を上げてきた。

フェラーリの対極にあるのが日本メーカーといえるだろう。トヨタ・ホンダをはじめ、日本メーカーは「ものづくり」ということを非常に大切にしてきた。そして日本メーカーも大きな成果を上げてきた。しかしフェラーリも単なるブランド屋ではない。フェラーリはもともとレーシングチームであり、そのための研究開発に非常に大きな力を入れている。収益に対する研究開発費率は他メーカーに対して突出している。

しかし車市場が飽和状態に近づいていく中、各車メーカーはブランド性を重視するようになった。その代表例がトヨタのレクサスであろう。ではそもそも「ブランド」とはいったいなんだろう。これに一言で答えることはできないが、あえて一言で言えば「信頼性」であろう。高級ファッションブランドには、現物以上のブランド料がつけられることがよくある。ではこのブランド料は全くの無駄なのか?このブランド料こそ信頼性に対する対価であろう。ブランドが品質の高さを表し、万が一壊れた時には万全なサポートが受けられる。

しかし、ブランドというものは一夜では作れない。長期間の信用ある実績が信頼の形成に結び付くのである。しかしフェラーリは意図的にブランドを形成することにさらに一歩踏み込んだ。生産台数の制限である。フェラーリはこれからも年間9000台以上は生産しないという。稀少性を出すためである。この稀少性という手法は、ファッションブランドでもエルメスなどが行っていることでも有名だ。言わばフェラーリは車界のエルメスになったのである。しかしこの手法は収益規模の限界を作る行為でもある。今回のNY市場上場で投資家が最も気になっているところだ。

フェラーリというブランドはどこまで高められるのか。高級ブランドとしてのフェラーリのさらなる歩みが始まる。

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