選挙権のない袴田巌さん

僕のブログでは何度か袴田巌さんについて述べてきた。殺人事件冤罪で元死刑囚の方だ。今では袴田さんの無実は疑うことのない事実だと信じられているが、最近その袴田さんが今でも選挙権がないままであることが明らかになった。

現在の法律では禁固刑以上の刑に処されている人は選挙権が剥奪されることになっているが、なぜ無実が明らかになった袴田さんの選挙権が戻されないのか。それは袴田さんに対して裁判所が出した判決は再審の決定であり、無罪を言い渡した訳ではないからである。少なくとも法的にには袴田さんはそういう位置に立たされている。

袴田さんの一連の出来事は日本のシステムの縮図と言ってもいいのではないかと思う。誘導自白についてもそうだし、今回の選挙権の問題もそうだ。

法は本来人々を守るために存在している。しかし今回の袴田さんの件もそうだが、法を守って人を守らないという事態に陥っているのである。本末転倒ではないか。法に関わっている人は、「システムを見て人を見ず」という状態に陥ってないだろうか。

袴田さんの数十年の拘禁による犠牲によって、日本国民が気付いたことは数多くある。取り調べ全面可視化などへの動きも、袴田さんがきっかけになって大きなうねりになりつつある。われわれの良い社会への一歩は、袴田さんのような犠牲のもとに成り立っていることを忘れてはいけない。

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