芥川賞・又吉さんへのタメ口取材の犯人捜しをめぐって

最近は芥川龍之介賞を受賞した又吉さんの話題で持ちきりだ。そこで一つの出来事が問題になっている。又吉さんに取材した女性記者が又吉さんにタメ口で取材を続けたことに又吉さんが不快感を表した。又吉さん自身はその人物の対して特定する情報は一切流していないが、ネット上では不確定な情報に基づく犯人探しが起こっている。

そこで一人の女性芸能記者が犯人だとされ、その情報がネット上で急拡散しているのだ。実際はその情報は間違っているとほぼ断定されている。おそらくネット上で一人が推測し掲載したネット情報がツイッターなどで拡散したものと思われる。その人物のまとめサイトまでできているという。

この手の無関係者に対する犯罪者扱いは最近頻繁に起こっている。そこで問題になるのがネットモラルというものであろう。最近の、特に若い人は、ネット検索でわからないことは全て知ることができると信じている人が多い。そして一番の問題は、ネット上の情報が全て正しいと信じ込んでいることだ。これは非常に深刻な問題である。ネット上の情報は疑ってかかることも重要だ。簡単な例を挙げると、そのネット情報の出所は信頼性の高いところかということを気にすることだ。

信頼できる情報にはほとんどの場合、出典、そして執筆者の名前がはっきりと明らかにしてある。それはその情報に関して執筆者が責任を持ちますよという意思表示である。出典・執筆者を隠している情報は怪しい可能性が高い、あるいは不確実である可能性が高いということは言うまでもない。僕のこのブログに執筆者(私)の名前を明らかにしているのも、執筆内容の責任の所在を明らかにするためだ。匿名でネット上にでたらめな記事を書くのは卑怯を通り越して犯罪行為である。そして今回の出来事のようにツイッターでツイートしている人も、気軽な気持ちでしているのだろうが犯罪行為に加担していると判断される可能性は高い。

ITに関するスキルは大人よりも若い人、子供の方が圧倒的に高い。そのために大人が若者・子供にITモラルを伝えることが非常に難しくなっている。しかし大人たちは、自分はITに詳しくないから関係ないよ、という無責任な態度をとるのではなく、大人も積極的にITの仕組みを勉強し、若者・子供にITモラルを伝えられるようにならなければならない。

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