新幹線死亡事故ゼロ?

よく新幹線の安全性に関して引き合いに出されるのが、事故による乗客の死亡数がゼロという事実。実際、東日本大震災でも新幹線の事故による死者はゼロであったし、2004年の新潟中越地震による脱線事故でも死者は出なかった。

しかし、一つ重要な事案を忘れてないか?1995年の阪神大震災である。この震災による新幹線の事故は確かになかった。しかしそれは、地震が始発電車が運行する前の午前5時46分に起きたという、運が良かったということ以外の何物でもないのではないか。

阪神大震災で、新幹線の橋脚は何本も崩れ、高架はいたるところで落下していた。もしこの地震が”午後”5時46分だったらどうだったであろう。落下した高架に新幹線がさしかかれば、少なくとも死者は3ケタはいったであろうことは容易に推察できる。

しかし鉄道関係者も報道関係者も、この事実には誰も触れようとしない。むしろあえて避けているようにも見える。

将来、もし地震などで新幹線で大事故が起きたときは「想定外」と言い放つのだろうか。しかし阪神大震災の状況を見ると、想定外でもなんでもない。

この震災時の新幹線の被害状況が現在の新幹線運行と路線建設に生かされていればいいのだが・・・。この時を振り返る人は一人も見かけない。

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