数学の世界、数学の業界

現在、京都大学数理解析研究所の森重文教授が国際数学連合の総裁をされている。任期は4年間だ。森重文教授と言えば1990年の国際数学者会議で数学のノーベル賞と言われているフィールズ賞を受賞された大数学者だ。フールズ賞は4年に一度開かれる国際数学者会議で4人に授与される。日本人の受賞者は過去に、小平邦彦博士・広中平祐博士・森重文博士の三人が受賞されている。残念ながら森氏が受賞されてから20年以上、日本人の受賞者が出ていない。2010年の時には、僕が大学院時代に個人的にお世話になっていた(学問的にお世話になったのではない)I教授が有力候補だと言われていたが、残念ながら受賞はされなかった。フールズ賞には年齢制限があり、40歳以下までとなっている。

ところで21世紀になってからの数学上の一番大きな成果は、間違いなくペレルマンによるポアンカレ予想(約100年間解かれなかった)の解決であろう。ペレルマンは2002年・2003年にネット上に投稿した二編の論文によって幾何化予想(ポアンカレ予想)を解決した。そこでペレルマンが用いた手法は、リッチフローという方程式で、20世紀終わりにハミルトンが建設した理論だ。リッチフロー方程式とは、計量(空間の距離を測る物差し)の時間変化を表したもので、

(計量)の時間変化 = (-2)かける(リッチ曲率)

といういたってシンプルな方程式である。非常に強力な方程式だが、僕にはなぜ右辺に出てくる数字が(-2)でなければならないのか謎だ。

ポアンカレ予想解決後、ペレルマンの人となりは注目を浴びることになる。フィールズ賞を受賞拒否し、クレイ数学研究所から出ていた懸賞金1億円の受け取りも拒否した。

フィールズ賞は最近のノーベル賞のように日本人が立て続けにとることは難しいようだ。次に日本人がフィールズ賞を取るのはいつになるのだろう。

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