批判だけが能じゃない

物事を考えるうえで批判精神は重要である。考える学問・哲学でもカントの有名な三つの書物は「三大批判」と言われている。しかし日常生活で全てのことを批判する人などいるであろうか。

しかし政治の世界では基本的に野党は与党のすることは全て批判することになっている。そのような考え方は、政府与党の政策に対するチェック機能になっており必要なことでもある。しかし政党に所属する議員すべてが同じ考えを持っているなどあり得るはずがない。しかし政党とは集団そのものが思想を持つものともいえるので、個の思想はある程度無視されるのかもしれない。

とはいえ、与党も野党もある程度平等な視点を持つことも大事ではないかと思う。おかしいと思う案に対しては思いっきり反対すればいいが、理にかなった案は与党野党関わらず認める姿勢も必要ではないかと思う。それが大人の政党というものではないか。

日本共産党の存在自体を否定するつもりはないが、与党のすることなすこと全てに反対だとわめくのは、それはもう幼稚園児野党とも言えるのではないか。そこには思想など全くなくて、ただ与党に反逆することだけが生きがいだという姿勢しかない。

ただ初めから否定することを決めているのは楽だが、平等な視点で批判することはかなり難しい。同じ批判でもこの二つを混同してはいけない。これは子供と大人の違いである。

理にかなったことには賛同し、おかしいことには批判する、これが本来あるべき姿だと思うが、実際はこれがなかなかできないのである。

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