就職予備校化した大学

今は一月、受験の季節がそろそろ始まる。受験生は試験対策のラストスパートをかけているところではないでしょうか。

ところで以前から、現在の大学についておかしいと思っていることがある。今に始まったことではないが、多くの大学生・大学院修士課程生にとって、大学が就職予備校化していることである。

大学生にとって、就職活動は3年生の後半くらいから始まる。準備まで含めるともっと前から始めている学生もいるのではないか。

受験生は大学合格を目指して頑張っているのだろうが、大学に入学するとさっそく次はどの企業に入りたいかということに興味は移る。しかし、その前に打ち込むことがあるだろう。言うまでもなく、勉強・研究である。

大学は就職予備校ではない。学問の最高学府である。その最高学府である大学に入学し、授業料を払っていながら学問に打ち込まないのは、非常にもったいないことだ。

もちろん大学で学問に真剣に打ち込んでいる学生も多くいる。しかし、自分が大学生・院生の頃を思い返しても、専らの興味の関心は就職対策で、学問は二の次三の次という学生が多数いた。特に大学院修士課程は2年間の過程で、1年の後期から就職活動に打ち込み、研究に打ち込むのは実質的に入学してからの半年という学生も多かった。就職内定した後は用済みで卒業するために最低限のことしかしないという人も。

しかしこのような状況は、学生だけが原因ではない。大学側も就職率などというものを大々的に宣伝し、「就職力」というわけのわからない言葉を打ち出している。そしていわゆる一流企業と言われるところにどれだけ入学させるかということに躍起になっている。大学からしてこのざまである。このようなことはいわゆる旧帝国大学と言われるトップレベルの大学も例外ではない。

繰り返し言うが、まじめに勉強・研究に打ち込んでいる学生もたくさんいる。しかしその一方で就職活動に打ち込むことに明け暮れ、勉学に力が入っていない学生も多いのも事実である。

大学がそこまで「就職力」みたいなことにこだわり力を入れるのならば、いっそのこと就職予備校を作ってしまえばいい。あるいは就職大学と名乗った方がいい。

いま、大学に入ってこんな勉強・研究をしたいと夢を膨らませている受験生は、入学した後もその夢に打ち込み、そのうえで就職活動もうまくこなしてほしいものである。

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