加速器実験、理論の力。

素粒子物理学の研究は、理論研究と並行して実験を行うことが必要である。しかしこの素粒子実験というものはとてつもない巨額の費用が必要になる。現在東北で進んでいる加速器計画の建設費は数千億円だという。もちろんこれらの加速器研究は国際研究であるので全て日本が負担する訳ではないだろうが、それにしても加速器研究にかかる研究費は桁違いである。これらの研究は実利があるかと言われれば、金銭的な実利は期待できない。しかしこのような金銭的実利ははっきり言って小さな問題であり、重要なのは人類の知に貢献できるかということだ。

現在、素粒子の理論研究はとてつもないレベルにまで進んでいる。しかしそれを確かめる実験はそう簡単には進まない。先述したように巨額の費用がかかるためだ。しかし実験で正しいことが証明されなければ科学は正しい進歩をすることはできない。間違った事を基に間違った理論が進む危険性も大いにあるからだ。現在非常に進んでいる素粒子理論が正しいとは限らない。これが正しいということを証明するには、理論という範疇を超えて実験で証明するしかないのだ。

しかし、先進的な素粒子理論以外にもするべき理論研究は他にもある。それらに対する研究費を出すべき人に投資できているか?一度精査する必要があるのではないだろうか。もちろん加速器実験に数千億円つぎ込むのも良い。しかしつぎ込むべき研究者に数百万円の研究費を出せているか?大きなプロジェクトだけではなく、足元もしっかりと見なければならない。

加速器の巨大プロジェクトを遂行するのは、日本をはじめとする先進国の責務だ。このような研究を遂行できる国力は誇るべきものである。しかし理論の力も見逃してはいけない。実験に比べると理論にかかる研究費などは微々たるものだ。そこにしっかりと研究費を投資出来れば、費用対効果は限りなく高い。しかし現在、基礎理論にしっかりと研究投資できているかと言えば疑問に感じるところがある。実験の大型プロジェクトを遂行するのも非常に意義があるが、数学などで理論的大型プロジェクトを遂行することもそれ以上の意義があると思うのだがどうだろうか?

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