今の日本に競争心はあるのか?

現在の日本では、競争することはあまりよくないという風潮が見受けられる。「ナンバーワンではなく、オンリーワン」と言う歌も一昔前に流行った。もちろんそのような考え自体悪いことではないし、過度な競争には不毛な点も多々あることは事実だが、逆に現代の日本はあまりにも競争心がなさすぎるようにも感じる。

数学や物理の研究というと、独創性の世界であって競争の世界ではないと思っている人も多いかもしれない。しかし研究の独創性というものは当たり前であって、わざわざ言葉で「独創性が重要」と言っているようなレベルではスタートラインにも立てていない。研究論文では引用数などの数字で表れる評価もあるので、そういう意味では研究の世界でも競争は避けて通れない。

幼稚園の徒競走では、ゴール地点では皆手をつないで一緒にゴールをするという話を何度か聞いたことがある。幼稚園では“仲良く”ということでそれはそれでいいのかもしれない。しかしそれを何十年も引きずっていたのでは話にならない。

日本ではギラギラとしている人を嫌う風潮がある。そのせいか、ギラギラとした人間があまりにも少なすぎるような気がする。積極的にアクションを起こし、大きな成果を挙げることも重要である。そのような人生のギャンブルを懸ける人はどれだけいるのだろうか?

今、日本の学問における研究レベルの低下が叫ばれている。それを改善するためにはまずは競争の重要性を認識することが必要である。しかし受験テクニックを磨いて一時しのぎするという類のものではない。もっと本質的な所で競争しなければならない。

大学受験時に高木貞治の「解析概論」を読破するという強者はこれから現れるのだろうか?

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