人質事件でも大きく取り上げられた、イスラム国。日本の報道機関も一般市民も皆、イスラム「国」と呼んでいるが、このイスラム過激派組織をイスラム国と呼ぶのはやめないといけない。
イスラム国と呼ぶことによって、この組織を暗黙の了解として「国」と認めていることになり(もちろん公式見解ではそうではないが)、この組織の宣伝活動の思うつぼになっているのではないか。イスラム国と連呼するテレビ局、新聞社は、無意識のうちにこの組織の戦略に利用されている。
多くの市民に、イスラム国は「国」だという間違った認識を与えてしまう原因にもなるのではないか。
オバマ大統領や国連など世界的には、ISIL(アイシル)と略称で呼ぶことがメジャーだ。もちろんISILの「S」という文字はState(国)の略だが、アイシルと呼ぶことによって、「国」だという誤った認識、イメージを与えることは避けられるのではないか。
安倍総理をはじめ政府関係者、報道機関、そしてわれわれ一般市民もイスラム国と呼ぶのはもう止めにして、せめて世界的な通称の「アイシル」と呼ぼうではないか。たったそれだけのことで、ISILに多少のダメージは与えられるであろう。